少しだけ自己紹介をしておくと、僕は東京で働く会社員だ。
IT関係の仕事をしていて、平日はだいたいパソコンの前にいる。
趣味はドライブやキャンプ、コーヒー、DIYなど。
興味を持つと、実力より先に道具が充実する。
一緒に暮らしているのは、ミニチュアシュナウザーの「かげとら」だ。
犬を飼い始めただけのはずが、なぜか今は八ヶ岳で別荘を探している。
かげとらとの暮らしをきっかけに自然の中で過ごす時間が増え、八ヶ岳で別荘を探し始めた。
中古物件を調べてみると、数百万円で売られている別荘もある。
ただ、不動産会社に話を聞いてみると、安い物件にはそれなりの理由があることも分かってきた。
では、八ヶ岳のどこに買うのか。
僕は八ヶ岳のことを、ほとんど知らなかった。
八ヶ岳を「別荘地」として見たことがなかった
八ヶ岳は、数年前、前職の先輩や同期とハーフマラソンに参加した。
20km以上を走り終えて、喉はカラカラ。
そんなとき、地元の方が参加者に振る舞ってくれたフルーツやトマトが、
びっくりするくらいおいしかった。
周辺のレストランやカフェも雰囲気がよく、馬刺しを食べた記憶もある。
だから、八ヶ岳には以前からいい印象をもっている。
ただ、当時はそこに自分が家を持つなんて、まったく考えていなかった。
別荘地と聞いて思い浮かべていたのは、軽井沢、那須、伊豆、箱根、河口湖、山中湖。
八ヶ岳は知っている。
行ったこともある。
でも、「八ヶ岳に別荘を持つ」
という発想は、自分の中になかった。
それを変えたのが、YouTubeで見た八ヶ岳の暮らしだった。
最初に別荘を探し始めたのは北杜市
別荘を本格的に調べ始めた頃、中心に探していたのは山梨県北杜市だ。
東京方面から中央道でアクセスしやすい。
スーパーやホームセンターもある。
カフェやレストランも多い。
二拠点生活について発信している人も多く、情報を集めやすかった。
そして、もう一つ気にしていたのが標高だ。
いろいろ調べていると、
「標高1,100m前後が暮らしやすい」
という話をよく見かけた。
低いエリアには生活のしやすさがあり、
高くなれば夏はさらに涼しくなる一方、冬の寒さへの備えが必要になる。
そのバランスを考えると、
「1,100mくらいがいいのかもしれない」と思った。
この頃の検索条件は、かなり分かりやすかった。
北杜市。標高1,100m前後。森の中。
まずは、このあたりから探し始めた。
物件情報だけを見ていると、どうしても価格や築年数、標高といった数字に目がいく。
一方で、八ヶ岳について書かれた本や雑誌も読むようになった。
そこには物件情報とは違う、この土地での暮らしがあった。
東京の家探しとは、見るところが全然違った
不動産サイトを見るときも、東京とは見方が変わった。
駅徒歩何分。
通勤時間。
そんなものは見ない。
そもそも車で移動する前提だ。
僕が最初に見ていたのは、ほとんど写真だった。
家の周りに木があるか。
窓から森が見えるか。
隣の家と適度な距離があるか。
自然の中に建物がポツンとあるような物件に惹かれた。

傾斜を生かして建てられた、いかにも山の家らしい物件にも目がいった。
建物が古くても、それほど気にしていなかった。
「古いなら、自分で直していけばいい」
むしろ、その方が面白そうだと思っていた。
YouTubeで見たように、古い別荘をDIYしながら少しずつ自分の場所にしていく。
ウッドデッキをつくる。
外壁を塗る。
棚をつくる。
そんなことを想像していた。

「古い」と「DIYで直せる」は、同じではなかった
気になる物件について不動産会社へ問い合わせるようになると、
写真だけでは分からないことも教えてもらえるようになった。
建物の基礎や構造。
傾き。
雨漏り。
給湯設備。
過去の修繕履歴。
担当者の方から、物件の注意点を率直に教えてもらうこともあった。
ここでようやく気づいた。
僕がやりたいDIYと、これは少し違う。
ウッドデッキをつくったり、外壁を塗ったり、棚をつくったり。
断熱だって、いつかは挑戦してみたい。
でも、基礎や構造そのものに大きく手を入れる。
そこまでいくと、僕が想像していた週末DIYとは別の話になってくる。
仕事をしながら、かげとらと過ごしながら、DIYも楽しむ。
僕がやりたいのは、たぶんこちらだ。
DIYするために別荘を買うのではなく、
別荘で過ごす楽しみの中にDIYがある。
物件を調べるほど、自分が求めているものが少しずつ分かってきた。
夏だけ使えればいいも変わっていった
最初は、夏に使えれば十分だと思っていた。
暑い時期に東京を離れて、涼しいところで過ごせればいい。
冬は東京で暮らせばいい。
ところが物件を見ていると、薪ストーブのある家が出てくる。
庭には薪棚。
室内には大きなストーブ。
外には雪。
いいな・・・
キャンプでも焚き火が好きなので、薪ストーブにも惹かれた。
料理をしたいというより、火を眺めたい。
パチパチ燃えている火の前で何もしない。
それだけで楽しそうだった。
「冬は使わなくてもいい」と思っていたはずなのに、
「どうせなら冬も来たい」と思うようになった。
サマーハウスだけではなく、通年利用できる家も候補に入れる。
また一つ、探し方が変わった。
ただ、この時点ではまだ、ネットで物件や地図を見ながら考えていただけだった。
実際に八ヶ岳を走ってみると、また違って見えた。


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