八ヶ岳の中古別荘、何を見て選ぶ?家探しとは全然違った。

八ヶ岳

少しだけ自己紹介をしておくと、僕は東京で働く会社員だ。
IT関係の仕事をしていて、平日はだいたいパソコンの前にいる。

趣味はドライブやキャンプ、コーヒー、DIYなど。
興味を持つと、実力より先に道具が充実する。

一緒に暮らしているのは、ミニチュアシュナウザーの「かげとら」だ。
犬を飼い始めただけのはずが、なぜか今は八ヶ岳で別荘を探している。

最初はエリアや標高、東京からのアクセスなどを調べていたが、実際に八ヶ岳を走ってみると、数字だけでは場所を選べないことも分かってきた。

そして次に考え始めたのが、どんな物件を選ぶかだった。

家を買うのは、今回が初めてではない。
10年以上前、東京で中古戸建てを購入した。

古い家だったが、駅から近く、会社にも通いやすかった。中古住宅やリフォームについて本を読み、地元のリフォーム会社にも相談して、購入後に手を入れながら暮らした。

その家は約10年後に売却し、現在は新築戸建てに住んでいる。
だから、中古住宅を買うこと自体にはそれほど抵抗がなかった。

八ヶ岳でも、古ければ直せばいい。
最初はそんな感覚だった。

でも、探し始めて気づいた。
家を買うことと、別荘を買うことは、似ているようで全然違った。

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東京では「会社」が物差しだった

東京で最初の家を探したとき、条件はかなり明確だった。

会社まで電車で30分圏内。
駅から徒歩10分圏内。
そして、当時は予算にも余裕がなかったので、なるべく安いこと。

仕事をして、お金を稼いで、スキルを身につける。
当時の自分にとって、家はその生活を支える場所だった。

だから「会社」という起点から逆算すれば、どこに住むべきかは比較的決めやすかった。

ところが、別荘には会社がない。
通勤時間もない。
駅徒歩10分も、ほぼ意味がない。

代わりに重要になったのは、
そこで、どんな時間を過ごしたいか。
だった。

森の中で静かに過ごしたい。
東京より広い土地がほしい。
かげとらと外で遊びたい。

せっかく車で八ヶ岳まで来るのだから、「来てよかった」と思える特別感もほしい。
東京の家とは、物差しそのものを変える必要があった。

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どの物件も、ちょっといい。そして、ちょっと惜しい

物件を探していると、候補はいくつも出てきた。

森の雰囲気がいい。
土地が広い。
建物が好き。
アクセスがいい。

どの物件にも、それぞれ良さがある。
そして不思議なことに、だいたい何か惜しい。

雰囲気は最高。でも価格が高い。
土地も建物も好き。でも設備が気になる。

かなりいい。
……でも、汲み取りかあ。

別荘探しを始めてから、人生で一番トイレについて考えている気がする。

最初は「せっかく別荘を買うのに、汲み取りは嫌だな」と思っていた。
ところが候補が増えると、それだけで物件を落としていいのか分からなくなってきた。

森も土地も建物も好き。でもトイレは汲み取り。
別の物件は浄化槽だけど、土地はそれほど広くない。

さて、どっちがいいんだ。
頭の中だけで考えるのが、だんだん難しくなってきた。

そこで、比較表を作り始めた

候補物件を俯瞰して見たくなり、比較表を作ることにした。

最初は普通だった。
価格、築年数、土地面積、建物面積、インターチェンジからの距離。

ところが、徐々に様子がおかしくなっていった。

森の雰囲気。
土地の使いやすさ。
かげとらと過ごしやすいか。
ウッドデッキ。
日当たり。
暖房。
水回り。
冬の利用。
DIYのしがい。

さらにGoogleマップを開き、自宅からの所要時間、インターチェンジ、スーパー、ホームセンター、病院、カフェまで調べた。

まだ買ってもいない。
それどころか、内見していない物件まである。
なのに、近所のカフェはだいたい分かる。

ロングリストを作り、不動産会社へ問い合わせる。
確認した結果を表に反映し、候補から外す。
残った物件でショートリストを作り、さらに順位をつける。

気づけば、別荘探しにも仕事と同じようなことをしていた。
たぶん、職業病である。

でも、この表を作ったことで意外なことも分かった。
物件を評価していたはずなのに、いつの間にか自分が何を大切にしているのかが見えてきた。

お金で変えられないものを優先する

比較を続けていくうちに、一つの考え方にたどり着いた。

あとからお金で変えられるものより、お金を出しても変えられないものを優先する。

たとえば、土地の広さ。
あとから簡単には増やせない。
周囲の森も買えない。
その場所の雰囲気も、リフォームではつくれない。
八ヶ岳まで来たときに感じる特別感も同じだった。

一方で、設備は違う。
たとえばトイレの汲み取りが気になるなら、条件が整えば浄化槽へ変更する方法がある。
当然お金はかかる。

ならば、その費用まで含めて比較すればいい。
浄化槽への変更費用を加えても、土地や森など変えられない部分で魅力が上回るなら、そちらを選ぶという考え方もできる。

「欠点があるから、この物件はダメ」ではなく、
「その欠点は、あとから直せるのか」と考えるようになった。

これは比較表を作ってみなければ、自分でも気づかなかったかもしれない。

内見前のランキングができた

こうして、候補物件を少しずつ絞っていった。

ネットで見つけた物件のロングリストをつくる。
不動産会社へ問い合わせる。
条件が合わなければ外す。
残った物件を比較し、ショートリストにする。

そして内見する物件には、自分なりの暫定順位までつけた。

森。
土地。
建物。
設備。
アクセス。
価格。

そして、「そこで何をして過ごしたいか」。

東京で家を買った経験はあった。
でも別荘探しでは、まったく別の物差しを一から作ることになった。
とはいえ、ここまでは全部、画面の中の話である。

写真も見た。
地図も見た。
不動産会社にも聞いた。
比較表まで作った。

かなり調べた。
あとは実物を見れば、この順位が正しいか分かるはずだ。

そう思って、八ヶ岳へ向かった。
次回は、実際に別荘を内見して分かったことを書こうと思う。

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