ITの資格には、国家資格の「情報処理技術者試験」や「ベンダー資格」など、たくさんの種類がありますが、弁護士や税理士、公認会計士のような業務独占資格ではないんですよね。
なので、資格を取得しなくても仕事はできます。
だったら、資格って必要ないのかなって思いますよね。
実際、資格をたくさん取得しても、すごくも偉くもなんともありません。
でも、資格のカリキュラムを活用して勉強して身につけた知識には、大きな価値があります。
ということで、今回は、システム開発にたずさわるエンジニアやコンサルタントにとって、「IT資格は必要なのか」「資格にメリットはあるのか」を自身の経験もふまえて、解説していこうと思います。
本記事が「若手のシステムエンジニア」や「システム開発未経験の方」など、今後のキャリアやスキルアップに悩まれている方の参考になれば幸いです。
無資格者はシステムを作るべからず?
私がシステムエンジニアになって初めて受験したIT資格は「基本情報技術者試験」です。基本情報技術者試験は、システムエンジニアの登竜門となるIT業界定番の国家資格です。
新人時代に遡りますが、新卒で内定をもらった会社(前職)から「入社直後の4月に開催される基本情報技術者試験を受験してください」と連絡がありました。
当時、まだ大学院生の私は、研究や修士論文、バイトに明け暮れていたため、入社までに十分な勉強時間を確保できませんでした。
結果、入社直後の4月の基本情報技術者試験は、みごとに落ちました。
同期の半数以上が合格しているのを目の当たりにして、とても悔しかったことを今でも覚えています。
その当時、会社からは「無免許で自動車を運転するのは危険である。エンジニアも無免許でシステムを開発すると顧客に迷惑がかかる」というような内容で新人の私たちは指導を受けました。
個人的には、この台詞で火がついたんですよね。ここから一念発起して、平日も休日も勉強に励み、秋の受験では、基本情報技術者試験に無事合格しました。
資格の勉強で得た知識は、すぐに現場で役立つ
新卒でプロジェクトに参画したばかりの頃は、分からないIT用語や理論が飛び交う中で、右往左往の状態でしたが、基本情報技術者試験の勉強を開始して以降、資格の勉強で得た知識がすぐに現場で役立つことを実感しました。
そこから自身の知識・スキルで、より良いシステムを開発できる醍醐味と面白さを知り、自己学習の必要性を理解しました。
システムエンジニアやITコンサルタントは、個人の知識・スキルで戦っていける魅力的な職種です。成長のスピードは、自身の努力次第です。
入社2年目の春には上位資格の「応用情報技術者試験」に合格し、その後、高度情報処理技術者試験の「セキュリティスペシャリスト」「データベーススペシャリスト」「システムアーキテクト」に合格しました。
その他にも、ベンダー資格の「SJC-P (Sun Certified Java Programmer)」や「Oracle 12c Silver」、プロジェクトマネジメント資格の「PMP(Project Management Professional)」に合格しました。
知識を効率的に習得するツールとして資格を活用
資格カリキュラムの学習で感じたことは、とてもよく考えて作られているということです。
それもそのはず、情報処理技術者試験は、1969年(昭和44年)に開始され、現在に至るまで50年もの間、想像を絶する予算を費やして、作り上げられてきた日本の国家試験だからです。
短期間で効率的な人材育成が目的であるため、学習効率が追求されています。また、何をどのように学ぶべきか、順序もよく考えられています。
私自身もデータベースやセキュリティの知識を身につけたい、プロジェクトマネジメントについて学びたいと考えたとき、資格のカリキュラムがなかったとしたら、何をどのように学ぶべきか迷っていたと思います。
システムエンジニアになりたい未経験者も、基本情報技術者試験の勉強で、システムエンジニアに必要となる最低限の知識を身につけられることが分かれば安心ですよね。
以降も、応用情報技術者試験や高度情報技術者試験と上位のカリキュラムが整備されているため、自身のキャリアの方向性やスキルアップの羅針盤として活用できますよ。
資格は、それ自体に価値はありませんが、最低限必要な基礎知識を体系的かつ効率的に学ぶにあたり、最適なツールですよ!
資格の勉強で得られるメリット
繰り返しになりますが、資格は、それ自体に価値はありません。資格のカリキュラムを活用して、勉強して身につけた知識に大きな価値があると考えます。
なので、資格取得に向けて日々勉強する中で得た知識やスキルは、資格の取得有無に関わらず実践で活用できます。
資格の勉強で得られるメリットをまとめておきます。
初学者で独学が難しければスクールもおすすめ
資格の必要性やメリットは理解したけれど、市販の書籍や問題集だけを使って、独学で勉強することに不安を感じられる方もいるかもしれません。
そのような方は、「資格の大原」など、通学やオンラインのスクール活用もおすすめです。ベテラン講師の丁寧な解説で理解が深まり、挫折せず学習できます。
また、受験日に向けた勉強の計画もスクールのカリキュラムに則ることで、コツコツと勉強をする習慣が身につきますよ。
スクールの活用のデメリットは、独学よりお金がかかる点ですが、将来の自分への投資だと考えると、とてもリーズナブルです。キャリアアップすれば、投資金額はすぐに回収できます。
「資格の大原」は、簿記・会計だけでなく、基本情報技術者や応用情報技術者など、情報処理講座にも対応しているのでおすすめです。
ちなみに、私は通学・オンラインの両方を経験しました。通学は面倒ですが、学校や仕事と同様、義務感・強制力がはたらき、挫折しづらいのでオススメです。
まとめ
今回は、システムエンジニアやITコンサルタントにとって、資格の必要性やカリキュラムの素晴らしさ、資格取得後のメリットについて、解説しました。本記事のポイントをまとめておきます。
本記事がシステム開発経験のない方や若手エンジニアの方が、今後のキャリアやスキルアップを考えるきっかけとなれば幸いです。
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