少しだけ自己紹介をしておくと、僕は東京で働く会社員だ。
IT関係の仕事をしていて、平日はだいたいパソコンの前にいる。
趣味はドライブやキャンプ、コーヒー、DIYなど。
興味を持つと、実力より先に道具が充実する。
一緒に暮らしているのは、ミニチュアシュナウザーの「かげとら」だ。
犬を飼い始めただけのはずが、なぜか今は八ヶ岳で別荘を探している。
前回、別荘ローンをどう借りるかについて考えた。

ローンの仮審査は通った。
買いたい家も決まった。
となると、次はいよいよ買付である。
購入希望価格や条件を書いた購入申込書を、不動産会社を通じて売主へ提出する。
問題は、その金額だった。
いくらなら、この家を買えるだろう。
売出価格のまま買うつもりではなかった
今回買おうとしているのは、30年以上前に建てられたログハウスだ。
内見したときの印象はよかった。
森に囲まれた土地も、建物の雰囲気も気に入っている。
だから買いたいと思った。

ただ、気に入ったことと、いくらで買うかは別の話である。
30年以上経っている建物なら、これから修繕が必要になる可能性もある。
設備にも手を入れたいところがある。
別荘を持てば、ローン以外にも管理費や税金、光熱費、修繕費などがかかる。
家を買うところで資金を使い切るわけにはいかない。
売出価格だけを見るのではなく、
買ったあとまで含めて、自分はいくらなら無理なく持ち続けられるのか。
そこから購入希望価格を考えることにした。
金利が上がっていることも、無視できなかった
もう一つ気になっていたのが、金利だった。
日本では長いあいだ、金利がほとんど動かない時代が続いていた。
ところが2024年3月、日銀はマイナス金利政策を解除した。
政策金利は0〜0.1%程度から、2024年7月に0.25%程度、
2025年1月に0.5%程度、同年12月には0.75%程度へ。
さらに2026年6月には、1.0%程度まで引き上げられた。
ほんの数年前までとは、明らかに環境が変わっている。

そして、ちょうど買付を考えていた2026年9月。
日本の10年国債利回りが3%に達した。
9月から適用される住宅ローンでも、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行、三井住友信託銀行の大手5行が、そろって10年固定型の金利を引き上げている。
別荘をローンで買おうとしている僕にとって、これは他人事ではなかった。
今提示されている金利だけを見て、「これなら払える」と考えるのは少し怖い。
そこで、仮審査で提示された金利を起点に、
0.5%上がった場合。
1%上がった場合。
1.5%上がった場合。
それぞれ返済額をシミュレーションしてみた。
もちろん、本当にそこまで上がるかどうかは分からない。
でも、別荘は自宅とは違う。
金利が上がったからといって、自宅での生活まで苦しくなるような買い方はしたくなかった。
今の金利で買える価格ではなく、金利が上がっても持ち続けられる価格。
そう考えると、自分が出せる金額には自然と上限ができた。
- 出典:日本銀行「わが国の経済・物価情勢と金融政策」
- 出典:Reuters「Japan’s benchmark bond yield rises to 3% for first time in 30 years」
安く買えればいい、という話でもない
自分なりに考えた購入希望価格を、不動産会社の担当者に相談した。
すると、かなり低い提示になると言われた。
一般的な価格交渉の感覚や、売主の心証も考えたほうがいいという話も聞いた。
そこで、もう一度考えた。
もちろん安く買えるなら、それに越したことはない。
でも、価格交渉そのものが目的ではない。
僕は、この家を買いたい。
売主にも事情や考えがある。
こちらの都合だけで金額を押しつけて、話そのものが壊れてしまっては意味がない。
一方で、築年数やこれから必要になるかもしれない費用、
金利上昇の可能性まで考えて出した数字にも、自分なりの理由がある。
担当者とも相談しながら、改めて条件を整理した。
そして、最終的な購入希望価格を決めた。
インスペクションをしてから買いたい
もう一つ、今回の買付で最初から決めていたことがある。
購入前にホームインスペクションを入れること。

30年以上前に建てられたログハウスである。
内見した限りでは、大きな不安を感じたわけではない。
それでも、屋根や外壁、床下など、僕には判断できないことがたくさんある。
気に入った家だからこそ、
「たぶん大丈夫だろう」
で買うのはやめようと思った。
専門家に建物の状態を見てもらい、その結果を確認したうえで購入したい。
このことも不動産会社には伝えた。
購入申込書を提出した
条件を決め、不動産会社から送られてきた購入申込書に記入した。
購入希望価格だけではない。
支払方法や融資の利用、契約や引渡しについての希望など、いくつか記入する項目がある。
これまで物件サイトで「お気に入り」を押したり、
不動産会社に問い合わせたりしてきたのとは、さすがに意味が違う。
名前を書いて提出すると、急に現実味が出てきた。
これで、こちらの意思は伝えた。
あとは売主がどう考えるかである。
買付を出した翌日
翌朝、不動産会社から連絡があった。
購入申込書を受理し、これから売主へ申し入れるという。
いよいよだ。
そして、その日の夕方。
また不動産会社から電話がかかってきた。
画面に担当者の名前が表示された瞬間、少し緊張した。
もう返事が来たのかもしれない。
こちらが提示した条件を、そのまま受けてもらえるのか。
もう少し条件を調整したいという話になるのか。
それとも、難しいと言われるのか。
いろいろ考えながら電話に出た。
担当者から聞かれたのは、
家の中に残っている家具や家電をどうするか。
だった。
そっちか。
売主に処分してもらうのか、それともそのまま残しておいてもいいのか。
その確認だった。
考えてみれば、家を買うなら、こういうことも一つずつ決めていかなければならない。
まだ、買付に対する売主からの返事は来ていない。
電話が鳴るたびにこんな感じになるのだろうか。
しばらく、落ち着かない日が続きそうである。

コメント