少しだけ自己紹介をしておくと、僕は東京で働く会社員だ。
IT関係の仕事をしていて、平日はだいたいパソコンの前にいる。
趣味はドライブやキャンプ、コーヒー、DIYなど。
興味を持つと、実力より先に道具が充実する。
一緒に暮らしているのは、ミニチュアシュナウザーの「かげとら」だ。
犬を飼い始めただけのはずが、なぜか今は八ヶ岳で別荘を探している。
最初はネットで物件を見ながら、標高や東京からのアクセス、周辺施設などを調べていた。
でも、数字と地図を眺めているだけでは、どうも決めきれない。
だったら、一度ちゃんと八ヶ岳を走ってみよう。
そうして、かげとらを車に乗せて現地へ向かった。
北杜市では、泉郷をはじめいくつかの別荘地を訪れた。
森の雰囲気、管理、周辺の便利さ。
実際に行ってみると、ネットで見ていた情報が急に立体的になる。
そして、せっかく八ヶ岳まで来たのだからと、少しずつ行動範囲も広げていった。
原村。
蓼科。
標高も、1,100mだけでなく1,300m、1,400m、その先まで見てみる。
すると、また違った魅力が見えてきた。
「あれ。こっちもいいな」
原村や蓼科方面の別荘地を訪れて印象的だったのは、まず空間の広さだった。
一つひとつの区画がゆったりしていて、隣の家との距離がある。
場所によっては300坪を超えるような土地もある。
カラマツやシラカバが立ち、その中に家がある。
家の周りに木が植えてあるというより、森の中に、家が置いてある。
僕がYouTubeを見ながら想像していた別荘の風景に近かった。
そして、空気が違った。
夏でもカラッとしていて、木々の間を歩くと涼しい。
静かだった。
何より印象に残ったのは、かげとらだった。
いつものように一緒に歩いているだけなのに、なんだか気持ちよさそうだ。
その姿を見ながら、
「こういう場所がいいな」と思った。
15分の意味が変わった
もちろん、標高の高いエリアまで候補を広げれば、東京からの移動時間は少し増える。
買い物はどうだろう。
病院は。
ホームセンターは。
カフェはあるだろうか。
そこで今度は、物件サイトよりGoogleマップを見る時間が増えた。
実際に走ってみると、茅野の市街地にはスーパーやホームセンターがあり、
周辺にはカフェやレストランもある。
高速道路へのアクセスも確認してみると、自分の使い方なら十分に現実的だった。
東京の家探しなら、駅から15分遠くなることは大きな違いかもしれない。
八ヶ岳では、車移動が前提だ。
15分、20分で景色や森の深さが変わる。
もう少し広く探してみよう。
そう思うようになった。
標高1,100mという数字にもこだわらなくなった
標高についての考え方も変わってきた。
最初は1,100m前後を一つの目安にしていた。
でも八ヶ岳について調べたり、実際に何度も訪れたりする中で、
最近ではそのくらいの標高でも暑さ対策を考えるという話を目にするようになった。
だったら、1,300mはどうだろう。
1,400mは?
さらに高い場所でも、建物の断熱や暖房設備、
冬の道路管理などがしっかりしていれば候補になるかもしれない。
逆に、標高が低めでも、アクセスや生活のしやすさなど別の魅力がある。
夏の涼しさ。
冬の使いやすさ。
アクセス。
建物の性能。
管理。
一つの数字で決めるのではなく、全部のバランスを見るようになった。
小さなカナダみたいな場所
原村や蓼科の風景を「ヨーロッパやカナダに似ている」と表現する人がいる。
僕もカナダに留学したことがあるので、実際に歩いてみると、その意味が少し分かる気がした。
カラッとした夏。
カラマツやシラカバ。
ゆったりした土地。
静かな森。
冬になれば雪景色になる。
それでいて、少し車を走らせれば日常の買い物もできる。
もちろん、本物のカナダとはスケールが違う。
でも、
カナダの好きなところを、ぎゅっとコンパクトにしたような場所。
そんな印象を持った。

情報で選ぶ場所と、好きになる場所は少し違う
別荘を探し始めた頃、僕はかなり合理的に場所を選ぼうとしていた。
東京からの距離。
標高。
スーパー。
ホームセンター。
インターチェンジ。
管理。
どれも大切だし、今でも確認している。
でも、何度も八ヶ岳へ行って分かったことがある。
最初は、北杜市を中心に探していた。
標高は1,100mくらい。スーパーやホームセンターにも近い方がいい。
それなりに条件を決めていたはずだった。
でも実際に八ヶ岳を走ってみると、原村もいい。蓼科もいい。標高が少し高くても、それほど気にならない。
情報で条件を絞ることと、その場所を好きになることは少し違う。
そして、場所について考えれば考えるほど、今度は別のことが気になってきた。
そもそも、別荘って何を基準に選べばいいんだろう。

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