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ファシリテーションの教科書|会議の準備・進行の心得が学べるおすすめ本

ファシリテーションの教科書 読書・学び
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ITエンジニアから現在のコンサルタント職に転身後、クライアントとの会議をファシリテーションする機会が格段に増えました。

会議では、様々な意見が飛び交い、対立し、結論に導くことが困難な議論も多くあります。

そのような中で『議論を上手く整理し、会議の参加者全員が納得できる合理的な結論に導くためには、どうすればよいのか?』について悩んでいたところ、「ファシリテーションの教科書」に出会いました。

本書は、実践と訓練の中で生まれたファシリテーションの考え方・方法論が体系的にまとめられています。

自身も日々実践し、訓練を重ねることで、ファシリテーション能力の向上を実感しています。

これからファシリテーションを実践してみようという方、実践中の方にお薦めの一冊です。

今回は、個人的に刺さった内容を備忘録としてまとめつつ紹介していきます。

私と同じようにファシリテーションに悩まれている方の参考になれば幸いです。

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個人的に刺さったポイント

会議では、参加者から様々な意見がでてきます。

これらの意見を適切に整理し、合理的な結論を導くには、意見の裏に隠れた論点を理解することが重要であり、またそのためには会議に向けた事前の準備「仕込み」が重要であることを学びました。

とくに以下のポイントが刺さりました。

ファシリテーションの教科書を読んで「刺さったポイント」
  • 意見・主張の裏には論点がある
  • 論点の地図を作る
  • 意見への誘導はNGである

ポイントを確認していきましょう。

意見・主張の裏には論点がある

論点」とは、意見や主張そのものではなく、「その意見や主張は、どういった問いに答えているのか?」もしくは「その意見や主張が、どのようなポイントについて考えた結果、導かれているのか?」ということ

つまり、意見が答えになるような「問い」である

人はさまざまな点について意見を述べる際、本人が意識している、いないにかかわらず、その意見の裏には必ず「論点=問い」があります

そして、「主張→その根拠→さらにその根拠」という論理構造の裏側に、影のように「大きな論点→その論点に答えるために考えるべき論点→さらにその論点に答えるための論点」という関係が隠れています

  • 論点自体は発言されないことが圧倒的に多い
  • 発言には複数の論点が含まれることが多い
  • 論点はその立て方の自由度も高く、かつ関係が複雑である
  • 人はそもそも必要な論点を網羅的に押さえることが苦手である
  • 発言の際には一部の論点のみに着目していることが多い

あるべき議論の論点の地図を作る

議論を適切にファシリテートするためには、何について議論すべきか、その論点に参加者の思考を誘導することが重要であり、そのためには、以下の仕込みが重要である

  • 事前に参加者の数倍、論点について考え、どのような論点がありうるのか、十分な広がりを持って押さえておくこと
  • さまざまな論点が相互にどのような関係があるのか、特に重要な論点は何かなどを十分に整理し、頭の中に見えるようにしておくこと

あるべき議論の論点の地図」をつくり、さまざまな意見を即座に位置づけられる状態を頭の中につくっておくこと、そしてその地図の中で出発点から到達点に至るルート(議論の順番)を頭の中に構築しておくことが重要である

意見への誘導はNGである

会議で議論が錯綜してくると、なんとかまとめなければならないという意識が働き、「このように考えるのはどうか?」といった自分の意見に対する承認を求めたり、「こうしましょう」と結論を出そうとしてしまいます

  • 参加者が同じ発言をする以上に強い印象を与えてしまう
  • 「議論の進め方が強引だ、意見を押しつけている」と反発を受けてしまう

ファシリテーターは、意見、仮説を持つこと自体は良いが、「論点」ではなく「意見」に誘導するのはNG

参加者から新しい情報や優れた意見が出されることで、自身が当初描いていた結論よりも優れた結論、皆が納得できる結論に至ることが集団で考えるメリットである

まとめ

会議の目的達成に向けて『どのような論点があるのか、それらをどのような順序で議論すべきか』について、十分に考え準備をしておくことで、参加者から出てくる様々な意見に適切かつ即座に対応できるようになります。

これからファシリテーションを実践してみようという方、私と同じような悩みを持たれている方は、ぜひ「ファシリテーションの教科書」を活用してみてください。

すまーとちゃんねるを閲覧いただきありがとうございました。

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