焙煎機は決まった。
ダイニチのCAFE PROを注文して、これで自家焙煎を始められる。
…と思ったけど。
焼く豆がない。
いつも買っていたのは、すでに焙煎された茶色いコーヒー豆である。
自分で焙煎するなら、その前の状態の豆を買わなければならない。
いわゆる、生豆(なままめ)だ。
もちろん、買ったことはない。
さて。
コーヒーの生豆って、どこで買うんだろう。

最初に焼いてみたい豆は、なんとなく決まっていた
何を買えばいいのかは分からない。
でも、最初に試してみたい方向は決まっていた。
エチオピアである。
酸味のあるコーヒーに衝撃を受けてから、いろいろ調べるうちに気になるようになった。
華やか。
フルーティー。
花や果物のような香り。
それまで好きだった深煎りのコーヒーとは、ずいぶん違う世界らしい。
せっかく自分で焙煎するなら、まずは自分がいま一番気になっている豆から始めたい。
そこで、
「エチオピア 生豆」
と検索してみた。
そして、すぐに困った。
エチオピアだけで、全然一種類じゃない。
イルガチェフェ、グジ、シダマ。なんだそれ。
検索結果には、知らない名前がずらずら並んでいる。
イルガチェフェ。
グジ。
シダマ。
どうやら、どれもエチオピアのコーヒー産地らしい。
なるほど。
エチオピアという国だけを見て選ぶものではないのか。
さらに商品を見ていくと、
ナチュラル。
ウォッシュド。
という言葉まで出てくる。
最初は商品名の一部なのかと思った。
調べてみると、これは産地ではなく精製方法の違いらしい。
コーヒーの実から種を取り出して、生豆になるまでの工程にもいくつか方法がある。
そして、その違いが味にも影響するという。
ついこの間まで、
「深煎りが好き」
くらいしか考えていなかった。
それが突然、
産地は?
地域は?
精製方法は?
と聞かれるようになった。
ちょっと待ってほしい。
まだ一粒も焙煎していない。

Amazonで買う?専門店で買う?
豆の種類だけではなく、買う場所も考えなければならない。
Amazonを探すと、生豆は普通に売っていた。
いつもの買い物と一緒に注文できるし、初めて買うには気楽である。
でも、せっかくならもう少し調べてみよう。
探してみると、生豆を個人向けに販売している専門店がいくつも見つかった。
海ノ向こうコーヒー。
ワイルド珈琲。
松屋珈琲。
Coffee Network。
サイトを眺めていると、産地や精製方法、豆の特徴などが書かれている。
これが、結構楽しい。
豆を買う前から、すでにコーヒーを選んでいる感じがする。
ただし、まだ味の説明を読んでも半分くらいしか分からない。
いや、半分も分かっていなかったかもしれない。
そして、また知らない文字を見つけた。
G1。
今度は「G1」が分からない
エチオピアの生豆を探していると、
「エチオピア イルガチェフェ G1」
のような表記がよく出てくる。
G1ってなんだ。
調べてみると、豆のグレードを表すものらしい。
さらに、
スペシャルティコーヒー。
という言葉も頻繁に出てくる。
また知らない世界が始まった。
でも、この頃には少し感覚が変わっていた。
全部理解してから買おうとすると、たぶんいつまで経っても焙煎できない。
まずは飲んでみればいい。
いや、その前に。
まずは焼いてみればいい。
最初は、エチオピアから始めてみよう
結局、最初から完璧な生豆選びなんてできそうにない。
だったら、今一番飲んでみたいものを選ぶことにした。
エチオピア。
できれば、いくつか違う豆を試してみたい。
地域が違ったら、本当に味は変わるのか。
ナチュラルとウォッシュドでは、僕にも違いが分かるのか。
焙煎の設定を変えたら、どうなるんだろう。
少し前まで、コーヒー豆は「買ってきて飲むもの」だった。
それが今度は、
生豆を選んで、自分で焼いて、飲んでみる。
ところまで来た。
CAFE PROも、もうすぐ届く。
あとは豆を決めれば、自家焙煎を始められる。
さて。
最初の生豆、どれにしよう。


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