八ヶ岳でログハウスを内見。ついに「この家を買いたい」と思った。

ログハウスとかげとら 八ヶ岳

少しだけ自己紹介をしておくと、僕は東京で働く会社員だ。
IT関係の仕事をしていて、平日はだいたいパソコンの前にいる。

趣味はドライブやキャンプ、コーヒー、DIYなど。
興味を持つと、実力より先に道具が充実する。

一緒に暮らしているのは、ミニチュアシュナウザーの「かげとら」だ。
犬を飼い始めただけのはずが、なぜか今は八ヶ岳で別荘を探している。

前回、これまでより予算を上げて2軒の中古別荘を見た。
でも、最初に気に入った家を超える物件には出会えなかった。

そして、この日最後にもう一軒だけ内見する予定があった。

ログハウスだ。

価格は、これまで見てきた中で一番高い。
物件情報を見たときの第一印象は、「さすがに高いよな」だった。

それでも写真を見ているうちに気になって、内見をお願いした。
見るだけならタダである。

このときは、まだそう思っていた。

八ヶ岳のカフェでモーニング
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車を降りた瞬間から、今までと少し違った

不動産会社の車について別荘地へ入ると、まず道路の広さが印象に残った。

これまで見てきた別荘地と比べても、道路がしっかりしていて、
それぞれの区画にもゆとりがある。
物件に着いて2台の車を停めても、まったく窮屈さを感じない。

車を降りると、きれいに育ったカラマツが目に入った。

木々はたくさんあるのに暗くない。
日差しがほどよく入り、その奥にログハウスが見える。

なんだか、日本じゃないみたいだった。
少し大げさかもしれないけれど、僕にはカナダの森のように見えた。

標高は1,400mほど。真夏なのに涼しく、空気が気持ちいい。
以前見た標高1,600mほどの深い森とも違って、僕にはこのくらいがちょうどよく感じた。

そして、とにかく土地が広い。
「広い庭」という言葉では、少し違う。

森の中に大きな余白があって、その中に家が建っているような感覚だった。
ここなら、かげとらとも思いきり遊べそうだ。

家の中を見る前から、かなり気に入っていた。

ジープで別荘地へ
ジープで別荘地へ
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写真より、実物のほうがずっとログハウスだった

カラマツの間を歩いて、玄関へ向かった。

近くまで行って驚いた。
とにかく、木が太い。

大きな丸太や柱が組まれた建物には、普通の住宅とはまったく違う存在感がある。
それでいて、どこか可愛らしい。

写真で見たときもログハウスらしい家だと思っていたけれど、実物はそれ以上だった。

これまでの内見では、「写真ではよかったんだけどな」と思うことも少なくなかった。
今回は逆だった。

写真より、実物のほうがいい。
これはうれしい誤算だった。

土地もいい。
森もいい。
そして建物までいい。

まだ玄関である。

この先、冷静に内見できるのか少し怪しくなってきた。

玄関を開けると、オーナーさんがいた

この日は、オーナーさんが家にいらっしゃった。
玄関で迎えてくれたのは、エプロン姿のとても優しそうな方だった。

「どうぞ、どうぞ」
と笑顔で家の中へ案内してくれた。

入った瞬間、目に入るものが多かった。

吹き抜けの天井。
太い木の梁。
シーリングファン。
薪ストーブ。
そして、キッチンとリビング。

特に印象に残ったのが、キッチンに使われていた大きな一枚板のような木だった。
既製品を取り付けたというより、太い木そのものを家の一部にしたような存在感がある。

細かいところまで、普通の住宅とは少し違う。

外から見てもログハウスだったけれど、中に入るとさらにログハウスだった。

ログハウス濃度が高い。
たぶん、そんな単位はない。

でも、そんな感じだった。

この家でやりたいことが、次々に浮かんだ

家の中を見ながら、外の広い土地のことも考えていた。

平坦な場所で、かげとらと遊ぶ。
ウッドデッキを自分で手入れする。
DIYをする。
コーヒーを焙煎する。
バーベキューをする。
家族や友人を呼ぶ。
カラマツを残しながら、白樺やブルーベリーなどの植物も育ててみたい。

これまで見てきた物件にも、それぞれ好きなところはあった。

森がいい家。
土地がいい家。
建物の雰囲気がいい家。

でも、この場所では初めて、自分が別荘でやりたいと思っていたことを、まとめて実現できそうな気がした。

ウッドデッキも、オーナーさんたちが自分で塗装しながら大切に使ってきたという。
それを聞くと、さらにやってみたくなる。

まだ所有者でもないのに、頭の中ではすでにホームセンターへ行っていた。

2階では、星を見ながら眠れる

2階へ上がってみる。

階段は、なかなか急だった。
ここは素直に気になった。かげとらが上り下りするには心配だし、できることなら将来手を入れたい。

ただ、2階へ上がると、また印象的なものがあった。
屋根の傾斜部分に窓がある。

オーナーさんは、この窓の下にベッドを置いて、星を見ながら眠るのが好きなのだという。

八ヶ岳の夜、ベッドに寝転んで、頭の上には星空。
それは、かなりいい。

階段について考えていた頭が、いったん星空に持っていかれた。

この家には、お風呂がない

もちろん、いいところばかりではない。
この家には、浴槽がなかった。

シャワーはある。
でも、お風呂に浸かることはできない。

普通なら、かなり気になるところだと思う。

ただ、オーナーさんから理由を聞くと、少し見え方が変わった。

以前はお風呂があったそうだ。
夏休みなどには家族や親戚がたくさん集まり、みんなでこの家を使っていた。
でも人数が増えると、今度はトイレが足りない。

一方、周辺には温泉がたくさんある。
だったら、お風呂よりトイレを増やそう。
そうして浴室の一部を変え、今はトイレが2つあるのだという。

物件情報だけなら、
「浴槽なし」
の一行で終わる。

でも実際には、たくさんの人がこの家に集まっていたからこその間取りだった。
それを聞くと、単なる弱点には見えなくなった。

それにしても、別荘探しを始めた頃の僕に、
「最終的に風呂のない家を真剣に検討するよ」
と教えてあげたい。

たぶん、信じない。

ブルーベリーと、手作りのジャム

オーナーさんは、この家で過ごしてきた話をいろいろ聞かせてくれた。
ご主人と一緒にこの場所を楽しみ、近くへ出かけたり、
ウッドデッキを自分たちで手入れしたりしてきたという。

敷地にはブルーベリーも育っていた。
最初からうまく実がなったわけではなく、
ご夫婦で育て方を調べながら少しずつ覚えていったそうだ。

キッチンには、ちょうどそのブルーベリーでジャムを作っている途中の鍋があった。

市販のものより甘さを控えめにしているけれど、おいしいですよ。
そう話してくれた。

そして帰り際、その手作りのブルーベリージャムをいただいた。
大切に育てたブルーベリーで作ったものを、初めて会った僕に分けてくださったことが、素直にうれしかった。

別荘を内見しに来て、まさか手作りのジャムまでいただくとは。
家だけでなく、人との出会いまで温かい内見になった。

家だけではなく、ここで過ごしてきた時間もよかった

中古別荘を見ていると、どうしても建物の状態や設備に目が向く。

屋根はどうか。
窓はどうか。
暖房はどうか。
水回りはどうか。

でも、この家では少し違った。

オーナーさんの話を聞いていると、この家で家族が集まったこと、
DIYを楽しんだこと、ブルーベリーを育てたこと、星を見ながら眠ったこと。

そういう時間まで見えてくる。

ご主人が亡くなられたあと、広い土地や家を一人で維持していくことは、少しずつ大変になってきたという。
薪を運ぶことひとつとっても、以前のようにはいかない。

だから、この家を手放すことを考えるようになったそうだ。

そこは、あまり軽く書きたくない。
ただ、話を聞いていて一つ感じたことがある。

この家は、ちゃんと楽しまれてきた家なんだな。

建物だけではなく、そこで過ごしてきた人たちまで含めて、僕には魅力的に見えた。

この家なら、別荘を持つ理由に納得できる

内見を終える頃には、かなり気持ちが傾いていた。

広くて平坦な土地。
カラマツの森。
存在感のあるログハウス。
ウッドデッキ。
薪ストーブ。
星を見られる2階。
ブルーベリー。

そして、ここで楽しそうに過ごしてきた家族の話。

もちろん、弱点もある。

築年数は経っているし、階段は急だ。浴槽もない。
これから手を入れるところも出てくると思う。

それでも、この家なら、東京とは別にもう一つ家を持つことを、自分でも納得できる気がした。

かげとらと遊ぶ。
DIYをする。
コーヒーを焙煎する。
家族や友人を呼ぶ。
植物を育てる。

これまで「別荘を買ったらやりたい」と考えてきたことが、ここなら全部できそうだった。

それだけではない。
ここで過ごしていたら、今はまだ思いついていない楽しみも、きっと増えていく。
そんな期待まで持てた。

広い土地を歩き回るかげとらも、なんだか楽しそうに見えた。

内見を終えて車に戻ったときには、気持ちは決まっていた。

この家を買いたい。

ただ、欲しいと思ったからといって、買えるとは限らない。
この家でローンを組めるのか、まだ分からなかった。

八ヶ岳から東京への帰宅道中の空
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